通信制高校を選択すること

通信制高校を選択すること

恥ずかしい

2018.12.13記事UP
2019.01.01リライトUP

全日制高校に通っている方や通信制高校に通おうとしてためらう方の中には、「通信制高校は恥ずかしい」と考える方もいらっしゃることと思います。
しかし、通信制高校の現在を考えると、通信制高校は恥ずかしいものではありません。
ここでは、通信制高校が実際は恥ずかしくないということについて解説していきます。

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▷ 恥ずかしく思う原因とは
▷ 高校選びに大切なこと

約6分で読めます 「すぐ結論が知りたい!」という方は「3行要約」をご覧ください

恥ずかしく思う原因とは

通信制高校が恥ずかしく見えるのは、何かしらの悪いイメージを持っている方もいらっしゃると思います。
しかし、その印象の中には通信制高校の現状と異なるものがございます。
そこで、通信制高校が悪いイメージを持つ原因と、イメージに関する通信制高校の現在を比べてみましょう。

原因1:全日制が多数派であること

世間一般では、「高校といえば全日制」というイメージがあります。
実際に、中学校から高校に進学する人のほとんどは全日制高校に進学します。

そうなると、在籍する高校の話をしてもほとんど全日制の話題になります。
このため、通信制高校は少数派になるうえ、そのイメージが根付いてしまうのです。

現在:通信制高校の生徒も増加中

平成30年に行われた学校基本調査(『高等学校』)によれば、平成27年から通信制高校の生徒数が増加しています。
一方、全日制高校の生徒数は、わずかながら減りつつあります。

このため、少しずつではありますが、通信制は少数派でなくなりつつあります。

原因2:「何か良くない事情がある」という風評

通信制高校に対する悪い風評に、「事情があって全日制に通えない」というものがあります。
これは、通信制高校が少数派であること(≒実際を知る人も少ない)の他、通信制課程創設当時の趣旨※や定時制に比べた際の入学ハードルの低さに由来すると考えられます。

※「全日制・定時制の高校に通学することができない青少年に対して」という趣旨のもと、昭和23年に設けられました。

現在:目的があって、進んで通信制高校を選択する人もいる

現在では、「やむを得ない事情」だけでなく、「目的があるため進んで」通信制高校を選択する方も少なくありません。
例えば、「専門的なことを早めに学ぶ」「学業以外の活動と並行して、自身の夢を追う」といった自身の将来を開拓する目的で、通信制高校で学ぶ方がいます。

現在の通信制高校は、一昔前のイメージとは違って「目的をもって選択した人が学ぶ場所」という面が強くなり、そのような認知が広まりつつあります。

欧米諸国では、情報技術の進歩や学びの多様化に伴い、通信教育が発達しております。
日本もようやくこの流れに乗り始めたと考えておくとよいでしょう。

高校選びに大切なこと

通信制高校の現状を知っても、その風評が不安になる方もいるでしょう。
しかし、高校を選ぶ上では、全日制・定時制・通信制を問わず、「自らの目的や性格に適しているか」という観点が大切になります。

自身の目的や性格に適した高校を選べば、しっかり学び続けることができますし、自身の人生も充実することでしょう。
高校の選択は、学校の実際の様子と自身の目指す生き方とを照らし合わせて判断しましょう。

そして、進路となる高校の実際を知って選択した際は、自身の選択に勇気を持ちましょう。

3行要約

・通信制高校は現在少数派だが、現在では生徒数が増えつつある。
・通信制高校は「全日制に行けない人」だけでなく「目的を持って進んで入学した人」もいる。
・高校選びには、「自らの目的や性格に適しているか」で判断するとよい。